コラム#1

"How to Power Brass"

〜ダイナミックなサウンドで、魅せるPlayerに〜

SAX & BRASS magazine

コラム掲載分を抜粋してまとめてみました。全文はバックナンバーでご覧下さい!

コラム#1(第2号:'07.2/28発売号より抜粋)

<<連載のご挨拶〜管楽器の特徴〜演奏上の基本のお話>>

前略〜〜
 いきなりですが、「Power Brassって…何?」と疑問を抱いて居られる方もいらっしゃいますよね? 一言で表すと「ラッパはでかい音で吹こうよ!」って事です。欧米のミュージシャンの演奏を目前で聴くと、ともかく生音が朗々と響き渡る演奏に驚かされますね。ベルの廻りだけではなく、身体と一体化し全体が楽器となって鳴っている感じ。このスピード感、ダイナミックレンジの広さは、マイクを通しても歴然とした差が出ますよ。                   
 御存じの通り管楽器は「単音楽器」です。ひとつの音しか出ません。管楽器演奏の要素は、メロディ(旋律)とハーモニー(和音)、そしてビート(リズム)ですね。
メロディに関しては、Soloとして演奏を行う場合、申し分ありません。が、ハーモニーは何人か集まらないと成立しません。
ハーモニーで重要なのは各々のピッチの取り方で、自分のフレーズがコードの何処(何度音)を演奏しているかを把握し、随時変えていかねばならないのです。
ビートに関しては"セクションとしてのビート感"が、しっかり揃っていないと心地良く無いですよね。「揃わせ方」はアレンジによって、ジャンルによって、編成によっても千差万別です。 一例をあげれば『発音時のアタック、リリース・切るタイミング、クレッシェンド&デクレッシェンドのノリ』でしょうか? セクションにおいては、これらの要素"すべて"を全員が一体化する事が重要なポイントです。

 Power Brassが実際に視聴して頂ける一例として、当時のスペクトラムの作品を紹介させてください。CD/DVDで再販されておりますので、ご一聴頂けると嬉しいです。特に、'91のSUPER REMIXは、演奏とエンジニアリング両方で携わっております。

★SPECTRUM SUPER REMIX 1991(CD)VICL-2047 (試聴可能なお店)
★SPECTRUM LIVE AT BUDOKAN Sep.22,1981「NEVER CAN SAY GOOD-BYE」 (DVD)VIBL-124