ドアミラービルトインLED Winker制作記

ドアミラービルトインのウィンカー、
最近のクルマではよく見かける様になりましたが、アメ車SUVでは、
TBがお初の登場ですよね。・・・でもよく調べてみると疑問が???
♪なぜだろぉ〜〜? 必要不可欠な斜め前方にほとんど照射していないのです。
真後ろにも。。。
ドアミラーを倒した時の後方からの視認性は抜群なのですが、
町中での車線変更、右左折時に、より良い視認性を求め、制作してみました。
かなり有効性が高いので皆さんにお奨めしたく思い、制作記、特別に公開しちゃいます。

♪制作に必要なモノ♪


☆超高輝度LED
私は東芝ケミコン製橙色TLOH20TP)を左右前後で30球使用
本音は30°以上の照射角のモノを探したのですが、ついつい15,000mcd
スペックに惹かれて飛びついでしまいました。でも、この「照射角7°」は
最終的な角度セッティングに苦労しました。
アイディア次第で、種類、メーカー、数の増減は如何様でも可能です。
電流は微量しか使用しませんので、数を相当増やしても大丈夫です。
☆定電流ダイオード(CRD)
10mA
 2個並列20mAで使用(使用方法と基礎知識は
http://www.audio-q.com/crd.htm
を参照下さいね。ちなみに私は石塚電子製E-103を使用)
☆基盤
大きめのモノを1枚用意して、各々大きさに合わせて切ると経済的
☆基盤の上に貼るアルミ色のテープ(セメダイン・ラピー:ポリエステル粘着テープ)
・・・これは、表からの“見栄え”ですので、使わなくとも大丈夫です。
☆基板用「低W(20W程度)ハンダごて」 基板用無洗浄 やに入りハンダ
LEDCRD共に半導体ですので、高熱で破壊してしまいます。
一カ所ハンダを当てる時間は3秒以内で作業しないといけません。
色々怖かったので基盤加工専用のセラミックこてを購入しちゃいました。
自分の腕が上がったようにサクサク作業が出来ます。
☆配線用ケーブル
電流を少量しか使いませんので、多少細くともOKです。
☆ドアミラーウィンカー本線との接続用の端子類
☆工具:
ヒートグリップ1-2(半導体工作には不可欠ですね)、ラジオペンチ、
    ニッパー、鉄ノコ、プラカッターナイフ、エポキシ系接着剤、液体ゴム、
    ドリル・・・等々、
☆とてもとっても大事な「根性!

『超高輝度LED
LED各色、ドア下ウィンカー・オレンジのプラスティック・カバーを通した場合の
透過光・明るさ損失度実験をしました。(カバーを通してどれ位暗くなるかの実験)
その結果・・・、
何故か、見事な位「橙色」の損失度が少なかった感じです。ほぼ裸状態と同等!!
「白」等は綺麗なのですが、折角の明るさが若干スポイルされます。高価なのに。。
価格も「橙」の方が安いので、この色がお奨め。(私は100個/@¥55で購入!)
ただし問題は照射角度。この東芝製は明るい分“おもいっきり「狭角」”です(
いわゆる超ピンスポット照明ですね。出来れば30°以上の拡がりは欲しいのですが、
明るさ優先で考えた為、今回はこのLEDを意を決して採用しちゃいました。
今までの反射鏡を使うフィラメントバルブと違いLEDは単体での性能が勝負なのです。
じっくりと色々なLEDを比較検討する時間は、必要かもしれません。
データだけでなく、単体での点灯比較も必要ですので、
もし真剣に取り組もうとすると、サンプル取り寄せ等、以外に手間は掛かるかも。
LED照射方向は基本的に一方方向のみですので、一般的な反射鏡は使えません。
照射する面積を稼ぎたい場合は「数」で勝負するしかありません。
(最近の信号機の様に!)
幾つ、どの様な形で並べるかは、デザイン・アイディアでご随意にお決め下さい。
消費電力は殆どありませんので、殆ど無尽蔵に並べることも可能です(^_^;)。。。

(ちなみに明るさの単位は「mcd(ミリカンデラ)」という単位を使用します。
1000mcd1カンデラ)の光源から1m先を照らす明るさが1ルクスです。)
一応目安としてではありますが、3000mcd以上を「超高輝度」と呼ぶそうです。
この橙色は15,000mcd! かなり驚異的な値です。

『定電流ダイオード(CRD)
固定値抵抗を直列に挟み込む方法が一番安上がりです。
一般的な市販「LED Goods」の多くは固定値抵抗です。 ただ、ウィンカー
はエンジンを掛けない時もハザードとして使用することが多いですよね。
この為、11.8V(エンジン停止時)〜14.4V(エンジンON時)まで変動しても
一定の光量を保つ為にちょっとだけ値段は張りますが、
CRD(定電流ダイオード)」の選択をお奨め致します。
P輔さん's は抵抗でしたが、実際見るとエンジンのオンオフで相当の差があります。

CRD10mA、二個並列使用して20mA流す場合、橙色は「1球〜5球」までの間で
直列繋ぎ可能です。これの倍数になっていきますので、アイディア次第で
どうにでも発展出来ますよね。
私は、今回P輔さんの「All LED」に対して「オリジナル電球生かし」
を考えてみました。(いつでも線を外せば、オリジナルです(*^_^*)

*** 再度オリジナルの考察 ***
オリジナルDoor Mirror ウィンカーの周りを廻ってみると、何かとんでもない所を
照射しているのに驚かされます。

オリジナルウィンカーの死角!

実際の右左折時に必要な斜め前方方向にはほとんど効果を発揮しておりません。
尚かつ、真っ直ぐ後方に対してもしかりです。
特にUS Tailに変更した場合、照射角度が下に向いている「バックライト」に
アンバー球を入れて対処している為、地面と水平角に直後を照射するサブウィンカー
の必要性を感じました。

後ろからの点灯状況

(あ、これを設置した為、例の「隙間5球LED」はお役ご免になっちゃいました(^^;)
そこで、取り敢えず US Tail に制作した残りの在庫の数と照らし合わせ、
前方後方とも5球ずつの設置と相成った訳です。
結論から思うに、前方は角度をずらして、もう5球は増やしても良い気が致します。

ナナメ前方からの死角改善状況

(その後・・・vresion 2で前方10球に増殖しちゃいました。。。)
〜〜リア方向は、US Tail 内蔵40球が既にあるので、もう止めておこうかな?!?!

前書きが非常に長くなってしまいました。すいません<(_ _)>

製作工程
構造は非常にシンプルです。要領を掴めれば、結構アッという間の作業です。
1)ウィンカー下オレンジ部分をトルクスネジを外してから丁寧に外す。
  オリジナルバルブ(5Wウェッジ球)を左に90°廻して外す。
2)反射鏡を含んだ黒い根元部分の下側に切れ込みがありますので、
  此処に(-)ドライバーを入れ黒い部分を引き出す。
  (以後これをケースと呼びますね)
3)このケース、内部が都合の良い大きさで全くの空洞になっております。
  ただ、雨水が結構入る為か汚れていると思いますので、水洗い&乾燥!!!
4)どの位置に「基盤」を設置するか、大体の位置会わせ。
  後でLED一本毎に左右の角度微調整が可能な様に、LEDの頭から4mm程度「足」を
  出すレイアウトが望ましいので、何となく私の位置を参考にして下さい。
  LEDの左右の向きですが要注意
  ドアミラー、クルマへの設置角度は直角ではありません。
  オレンジカバー下側に3本凸型のスリットがありますよね。これが進行方向を
  表しておりますので、この角度を定規等を使って黒ケース裏に
  鉛筆等でコピーしておきましょう。後で方向を決めるのに、非常に便利です。

要注意!!LEDの取付方向

5)基盤の位置を何げに決めたら、ラジオペンチ、アクリルカッターナイフ等で、
  実際の大きさに基盤をカット! 接着面になる部分をヤスリで滑らかに加工。
  ケースに立てかけてみて、基盤の正確な位置決めとLED個別の位置決め!!
  LEDは2本の足「縦使い」をお奨め致します。 
  横使いの場合はあとで上下の微調整は出来ますが左右の微調が効かなくなります。
6)LEDの個数とレイアウトが決まったら基盤の表面に「ラピーテープ」を貼る。
  これはかなり綺麗でしかも電気は通しません。耐熱も130°C 
  粘着力も強力なので、仕上がりの助っ人ですね。
   周りの余った部分をカッター、ハサミ等で処理します。
  特に黒ケースとの接着面には余らせない様に!
7)裏からLEDの2本の足を使い、ラピーテープに取付穴を開けていきます。
  基盤の穴の何個おきかを間違わない様に穴を開けていってくださいね。
 (裏ですので、左右対称になっているので要注意!)
  完成したら、もう片側分のドアミラー用の分もお忘れ無く!
8)さぁて来ました。LEDの「ハンダ付け」本番のお時間です。
  ハンダごては基板用セラミックごて、20W程度の低温用を使用します。
  半導体素子は3秒以内に仕上げないと内部が溶ける可能性がありますので、
  手早くの作業が必要です。 ヒートグリップの併用が必須ですね。
  ともかく個数がありますので、頑張って下さい。
  上下角度は後々基盤トータルでの調整「だけ」になりますので、
  一個一個しっかり 基盤から決めた角度に合わせていって下さい。
  勿論一個毎にハンダ付け後、点灯試験もしておきましょう。。。  

基盤にLEDセット完成アップです

9)CRDは赤、黄、橙色のLEDの場合、1〜5個まで10mA並列2個(20mA
  ですので、この単位で、まとめていきます。
  私は前後共「一単位」ずつでしたので、(+)側に1ペアずつ直列に繋ぎます。
  CRDは極性がありますので、呉々も間違えない様にして下さい。
  黒マークが(-)です!!
  一発で「GOOD BYE!(^^;)」になっちゃいます〜〜(>_<)!
  多少熱を持つことがあるそうですので、2個はチョッと離して繋ぎます。
  ※後日追加致しました。フロント方向を10球(2単位)にしました。  

vers.2、10球に増量

10)基盤に予定数のLEDCRD設置、点灯確認したら、黒い「ケース」側の加工です。
  仮に基盤&LEDを定位置に置いてカットする部分の墨出しをします。
  鉛筆等でOKです。
11)意を決して金ノコ、プラスティックカッター、アクリルカッター等を使い、
  LEDを覗かせる穴を開けていきます。
  最終的に例のオレンジカバーが被さりますので、仕上げに関しては
  あんまり神経質になり過ぎなくとも大丈夫だと思います。
  私のも、そのままではお見せ出来ない程傷だらけになっちゃいました(^^;)・・・。   

黒ケースの穴開け

  雨水の排水穴も開けましょう。
  中央の凹部分(排水溝)に向かって2mm程度の穴を開けました。
12)カットした角をヤスリ等で綺麗に始末します。(私は下手くそでした)
13)基盤&LEDを所定位置に仮納めしてみます。オレンジカバーが被さりますので
  LEDの頭が開けた穴から外にはみださない様注意が必要です。
  この時、大体ではありますがLEDの向きを決めてみます。4)の基準線を参考に!!
  ※注:フロントサイド、2段構えにした場合、下段LEDがオレンジカバー下の
  進行方向長細い凸部に重ならない様にして下さいね。
  この裏側にLEDが来ると、凸部で光が乱反射して前方に行かなくなります。
  
LEDの頭の左右振り角度で、逃げて下さい。  
14)基盤を黒ケースに接着します。この時、接着面の下部左右に雨水の排出用に
  角をカットしておくと良いと思います。

雨水を流す「カット」

15)充分乾かします。
  必要に応じてバスコーク、液体ゴム等で耐水対策を施しても良いと思います。
  私は微電流ですし、周りがプラですので余り気にしてはおりませんが。。。  

リア方向の完成写真

前後の完成写真

16)前後(+)(-)を並列に繋ぎ、表に出す線に繋ぎます。
  (私の例は「赤黒線」ですね。)
17)オレンジカバー上部にこの赤黒線を出す穴をドリルで開けます。6mm程度です。
  ここから引き出し、私は液体ゴムで防水施工。

オリジナル配線との繋ぎ

18)オリジナルウィンカーバルブの線(緑/白)に接続。電球と違い、
  +−を間違えない様、呉々もご注意下さい。LEDを破壊してしまいます。
  としパパ号は「白が+、緑が-でしたが、一応テスター等でお確かめ下さいね。
19)此処で点灯試験。
  全LEDが点灯しているのを確認の後に個別の角度調整に移ります。
  何度か仮留めしながらカット&トライ!! 根気の勝負です。
  此処では左右角度しか調整出来ませんので、
  呉々も上下角度は基盤のハンダ付け時が重要となってまいります。
20)完成!!! お疲れさまでした。。。
  オレンジカバー越しですので、多少の・・・は全く気にならなくなります(^^;)。。。
  綺麗ですよね。

非点灯時のリアビュー

非点灯時のフロントビュー

制作後記:
片側を完成させたら、もう「勢い」ですね。構想から完成まで二日でやっちゃいました。
US Tailより、黒ケースの加工が簡単ですので、切り取りも思ったよりは大変じゃありませんでした。
是非トライしてみて下さい。
効果は「絶大」ですよ(^▽^)/☆.。.:*・°☆.。.:*・°

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